旭川フードミーティングvol.3
2025年9月13日(土)、旭川市市民活動交流センターCoCoDeホールにて、「旭川フードミーティングvol.3」を開催しました。第1部・第2部には75名が参加し、「現代の食と健康」「日常の中でできる食の選び方」をテーマに学びと対話が行われました。
登壇者は、
- 一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会 代表理事 中戸川貢 氏
- 『kutta』編集長・デザインスタジオ・オザキ代表 尾崎満範 氏
の2名です。
第1部 基調講演「食べて良いもの悪いもの」
中戸川氏からは、飽食の時代でありながら、タンパク質とミネラルが不足する「新型栄養失調」 が広がっている現状が紹介されました。
- 下ゆで・水煮・カット野菜・加工食品・外食中心の生活、リン酸塩などの添加物の多用が、ミネラル不足を招いていること
- 卵加工品や“とろーり系”食品、チーズ・生クリームなどの「偽食品」の見分け方
- コンビニや外食を「全部ダメ」にするのではなく、ごま・煮干し・海藻などで“ミネラルちょい足し”する現実的な工夫
など、表示の読み方から調理の工夫、子ども・高齢者それぞれのポイントまで、日常ですぐ実践できるヒントが具体的に示されました。
第2部 トークライブ「中戸川貢 × 『kutta』編集長 尾崎満範」
尾崎氏からは、「素材の味」と「原材料表示」を重視した店選び・商品選び の視点が語られました。
- 幼少期から添加物の風味に敏感だった経験を踏まえ、
「知っている食材名だけが並ぶ原材料」を目安に店や商品を紹介していること - 収穫タイミングによって味が変わるピーマンの例など、生産現場の事情が“子どもの嫌いな食べ物”を生んでいる側面
- 玄米や酢の活用、無理のない範囲での「よりベターな選択」の積み重ね
などが共有されました。
質問会では、
- 子どものおやつの選び方
- コンビニや外食での“マシな選択”
- ミネラルを逃さない調理法
- カップ麺やお菓子を食べてしまったときのリカバー方法
- 受験期の間食、飲み物の選び方
など、参加者の具体的な悩みに対して、「完璧ではなく、続けられるベターを積み重ねる」 という視点からアドバイスが行われました。
キーワードは、
- 出汁と煮汁を捨てない
- ごま・煮干し・海藻・ナッツの“ミネラルちょい足し”
- 原材料表示は「知っている食材名だけが並ぶか」を確認
- “半熟/とろーり/ジューシー”を過度にうたう商品は注意
- 100:0思考をやめ、家族関係にストレスをためない
といった、日々の暮らしにすぐ取り入れられる小さな工夫です。
まとめ
今回の旭川フードミーティングは、
「完璧な食生活」ではなく、「続けられる一歩」をどう積み重ねるか
を参加者一人ひとりが考えるきっかけとなりました。
ミネラル不足という見えにくい課題に対し、
- 表示の読み解き
- 調理と“ちょい足し”の工夫
- ベターな商品・店の選び方
を通じて、旭川の豊かな食資源とつくり手の力を活かしながら、
「おいしい」と「健やかさ」が両立する日常をひろげていくこと の大切さが共有されました。








