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第18回 デザイン・クリエイティブワークショップ加藤 修平 氏 開催報告書

2025.03.05 | Category: Report, seminar / workshop | #Tag: , ,
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― デザイン思考で「持続可能な地域の未来」を考える2日間 ―

1 開催概要

日 時:令和7年2月22日(土)〜23日(日) 各日 10:00〜17:00
会 場:ときわ市民ホール 研修室202(旭川市5条通4丁目)
講 師:加藤 修平 氏
(明星大学デザイン学部 非常勤講師、女子美術大学 共創デザイン学科 非常勤講師)
参加人数:12名

本ワークショップは、持続可能な社会の実現に向けて、デザイン思考を実践的に学び、
地域コミュニティにおけるデザイン思考の活用を促すことを目的として開催しました。
2日間を通じて、参加者は地域の課題を深掘りし、デザイン手法を用いた解決策を模索しながら、
実践的なプロトタイピングに取り組みました。

2 ワークショップの目的

  • 持続可能な社会に向けたシステム移行の理解
    SDGsの視点から現状の社会システムを分析し、課題と解決の方向性を整理する。
  • 組織・コミュニティ変革を促すファシリテーションスキルの習得
    チームで課題解決を進める手法として、デザイン思考のプロセスと進め方を学ぶ。
  • 旭川市における Global Goals Jam(GGJ)オーガナイザー(ファシリテーター)の育成
    旭川市で継続的にGGJを開催し、地域の課題解決を推進するための基盤づくりを行う。

3 ワークショップの構成

Day 1(2月22日)

  1. イントロダクション
    参加者同士の自己紹介とアイスブレイクを行い、安心して話し合える雰囲気づくりとチーム形成を実施。
  2. 講義:デザインと持続可能性
    持続可能な社会づくりにおけるデザインの役割について解説し、国内外の先進事例を紹介。
  3. ワーク1:観察(問いの設定)
    旭川市内の地域課題について、机上調査を通じて現状を整理し、気になるテーマを抽出。
  4. ワーク2:課題の深掘り
    各チームが選んだ課題について、背景・関係者・影響などをディスカッションし、構造的に整理。
  5. 振り返り
    1日目の学びを共有し、翌日のアイデア創出・プロトタイピングに向けて準備を整える。

Day 2(2月23日)

  1. ワーク3:HMW(How Might We)クエスチョンの作成
    「どうしたら〇〇できるか?」という形式で問いを立て、課題解決の方向性を明確化。
  2. ワーク4:インタビュー
    地域住民や関係者へのインタビューを実施し、現場のリアルな声やニーズを把握。
  3. ワーク5:フィールドワーク
    実際の場所に足を運び、観察・記録を通じて課題の裏付けや新たな気づきを得る。
  4. ワーク6:アイデア創出とプロトタイピング
    インタビューやフィールドワークの結果を踏まえ、各チームがアイデアを具体化し、
    簡易なプロトタイプ(モデル・スケッチ・シナリオ等)を作成。
  5. 発表とフィードバック
    各チームがプロトタイプをプレゼンテーションし、参加者全員で質疑・フィードバックを行う。
  6. 振り返りと今後のアクションプラン策定
    旭川市でのGlobal Goals Jam開催に向けたロードマップを検討し、
    今後取り組むべき具体的なアクションを整理した。

4 ワークショップの成果

  • 持続可能な社会の「デザインアプローチ」を体験
    デザイン思考のプロセスを通じて、持続可能な未来に向けた課題解決の手法を実践的に学ぶことができました。
  • 地域課題に対する具体的なプロトタイプの作成
    旭川の実際の課題をテーマに、サービス案や仕組みづくりなど、具体的なアイデアが形となりました。
  • 参加者同士のネットワーキングと意識の醸成
    多様なバックグラウンドを持つ参加者同士がつながり、今後の共同プロジェクトや学び合いの基盤が形成されました。
  • 旭川市におけるGGJ開催に向けた基盤づくり
    オーガナイザー候補が具体的なプランを検討し、次年度以降の開催に向けた第一歩を踏み出しました。

5 参加者のフィードバック

良かった点

  • 実践的なワークショップ形式で、デザイン思考の流れを体感しながら学ぶことができた。
  • 地域課題をテーマにしたことで、自分ごととして考えやすかった。
  • 多様な参加者との対話を通じて、新しい視点や発想に触れられた。
  • フィールドワークとプロトタイピングの時間配分がよく、理解が深まった。

改善点・今後の課題

  • 事例紹介をもう少し増やすと、イメージしやすくなる。
  • プロトタイプ制作の時間をさらに確保し、より具体的な提案まで到達したい。
  • 旭川市の既存の取り組みとの連携を強め、実装までつながる場にしていきたい。
  • フォローアップの機会を設け、継続的に活動できる仕組みづくりが必要。

6 今後の展開

本ワークショップの成果を踏まえ、今後、以下の展開を目指します。

  • ワークショップの定期開催
    デザイン思考を実践的に学ぶ機会を継続的に設け、市民や関係者のスキル向上を図る。
  • プロジェクト化と実装支援
    ワークショップで生まれたアイデアを実際のプロジェクトとして動かし、行動につながる仕組みを整える。
  • 行政・市民団体・教育機関との連携強化
    具体的なテーマごとにパートナーを巻き込み、持続可能な地域づくりを共創していく。

7 まとめ

本ワークショップは、
「旭川の未来をデザインの力で創造する」 ための貴重な第一歩となりました。

今後も継続的な学びと実践を通じて、
旭川市における持続可能な社会づくりと、
デザイン思考を活かしたコミュニティの育成を進めていきます。

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