デザインのちから ―デザインが起こす社会課題×アクションー
これから起こるべき共創/Co-Creation 開催報告
1.日時及び会場
日時:令和4年9月2日(金)18:30~20:00
場所:旭川市市民活動交流センター CoCoDeホール
(旭川市宮前1条3丁目3−30)
2.講師
齋藤 精一氏/パノラマティクス 主宰
倉本 仁 氏/JIN KURAMOTO STUDIO 代表
3.テーマ
デザインのちから ―デザインが起こす社会課題×アクションー
これから起こるべき共創/Co-Creation
4.参加者数 90名 5.概要
デザインということがより変わってきている。これまで区切られてきたデザインが複雑に絡み合ってきた。デジタルデザイン,メディアアートなど。デザインの定義は社会のために何ができるのか?もののデザイン。ことのデザイン。取り組みのデザイン。
どういう社会問題解決に取り組むのか。そのためには越境する。繋がり方をイメージする。つながる線が従来と変わってきている。新しいアクションを起こす時代。ものを作ることで繋がっていく。そのものを作るプロセスの中に様々な繋がりがある。
文化は金にならないが,文化を観光産業と考え,関係人口を増やすことで経済効果につながる。ローカル材を使う文化も重要である。
DXは大きなものを小さくする。小さいものを統合する。バラバラなものを自分の持っているリソースで繋げるのがIot,IcTである。
Fandam Economy(ファンダムエコノミー)のファンダムは、何かの熱心なファンやそのグループを指す。ファンというものをビジネスの中心に置くことで巨大ビジネスを作り上げたのが K-POP のアイドルグループ、BTS。Fanが自ら投資し,宣伝や販売などを行っている。Fanの集まるインターネットコミュニティは市民が作る経済圏である。Fanが繋がって行動する。ひとつの優れたクリエーターは、1000 True Fan に支えられている。(例としての BTS ARMY)
Civic Economy シビックエコノミーは、国や行政ではなく、私たち「市民」が主体になった活動が世界各地で展開している。「社会的活動」や「地方創生」などのワードにくくられがちですが、これを「新しい循環をつくる活動」ととらえると、もっと私たちの身近なこととして考えることができる。 地域のハブをつくり、孤食を避ける。リノベーションで空き家問題を解消する。市民出資でエネルギーの事業を行う。地域の人と素材でものづく りをする。すべて、社会の「こうなったらいいのに」を、具体的に小さな経済圏をつくり、まわし、育てることで、かなえようとしている。
Circular Economy サーキュラーエコノミーは,日本語訳で「循環型経済」。これまで経済活動のなかで廃棄されていた製品や原材料などを「資源」と考え、リサイクル・再利用などで活用し、 資源を循環させる、新しい経済システム。世界的な人口増加と経済成長を背景に、大量生産と大量消費が繰り返されるなかで、処理しきれなくなった大量の廃棄物が自然環境を汚染し、生態系にも甚大な被害を与えている。また、資源や自然エネルギーにも限りがあるなかで、地球環 境を守りながら経済を持続していくためには、循環型の経済システムに変えていく必要がある。
地域・文化 GDP を下げる発想、思想が大事。デザインは地域を強くする。自分の周りの経済圏を知る。伝統や人,文化の地域特性を知る。自分がどの経済圏にいるか,経済圏を作っていけるか。
competencies コンピテンシー(competency)は、ハイパフォーマーに共通して見られる行動特性のこと。高い成果につながる行動特性とも言える。「普段どのようなことを意識しているのか」「どういう理由で、どのような行動をしているのか」など、ハイパフォーマーの思考や行動を分析することにより、コンピテンシーを明らかにできる。なお、従業員に期待する成果は担っている役割や業務によって異なるため、コンピテンシーは職種・役割ごとに設定されるのが一般的。コンピテンシーの例としては、感情に流されず落ち着いて判断ができる「冷静さ」や、率先して行動 した上で状況に応じて軌道修正をする「行動志向、初対面の相手に対して好印象を与える「第一印象度」、問題の本質を見極めて解決を図る「分析思考」などが挙げられます。コンピテンシーでは、具体的な行動そのものではなく、行動につながる「性格」「動機」「価値観」といった要素を 重視。そのため、可視化しやすい「知識」「行動」「技能」とは異なり、コンピテンシーには可視化しにくいという特徴がある。
共創(コ・クリエーション/ Co-Creation)は様々な意味で用いられる言葉でで、ビジネスの世界では、多様な立場のステークホルダーと対話しながら、ともに新しい価値を生み出していく考え方のこと。企業は、消費者やパートナー企業、社外人材などのステークホルダー を巻き込みながら、共創プロジェクトを進めていく時代。新商品の開発や既存サービスの改善、イノベーションの創出など、共創する目的は様々ですが、近年のビジネス戦略において一般化しつつある考え方。共創という言葉が広く知られるきっかけになったのは、『価値共創の未来へ ―顧客と企業の Co – Creation』(C.K. プラハラード、ベンカト・ラマスワミ 共著)という書籍。